2019.9.3

カイシュウを拾ってから京都の街中を抜けてひたすら山を登り続ける。車幅分しかない険しい林道を30分ほど走ってようやく出れたひらけた場所。俺たち以外に誰もいない上に人工物が一切見当たらない。あるのは、ひたすらの暗闇と月明かりで微かに見える池と林だけ。車を停めて五分ほど池の周りを歩いて荷物を降ろして一息、ついていると龍が池に飛び込んで遠ざかっていった。闇に消えた。戻って来たと思えば「寒い寒い。」と。そりゃそうや。道中最後の文明ローソンで買った酒を飲みながらテントを張って、椅子を組み上げて焚き火をした。この頃にはみずやんは酔いつぶれてテントで就寝。もりかずと龍とカイシュウで火を囲みながら青葉市子とか聴いてたら無限を感じて気づけば朝。起きているのが俺と龍だけになって何も話さず爆音で色々と聴いていたら気持ちよくなりすぎたので俺も池に浸かった。Bluetoothスピーカーから流れる音楽をワイパーから7月、プールサイドに変えて。あの爽快感は忘れないけど急に深くなる底に感じた命の危険も忘れない。対岸までは行けなかった。濡れた体がどんどん冷えていったのでマウンテンパーカーに頭からバスタオル被ってベンチシートで寝ようとするもなかなか寝付けず。龍の物音と微かに聴こえるNever end roll。spoon辺りで俺の意識は落ちた。

強すぎる日差しで目が覚める。みずやん以外は起きてた。カイシュウが淹れてくれた珈琲を飲みながら煙草を吸って、池で顔を洗う。濡れたタオルやTシャツは倒木の根に引っ掛けて乾かした。池の周りを散歩してみれば謎のハイキングコースが現れて、それに従って足を進めたら断崖絶壁の峠。尾崎とはスケールの違う自然っぷり。歩けば歩くほど日差しはどんどん強くなる。テントに戻って昼寝したり水切りをしていたらあっという間に暗くなり始めたのでテントを片付けて最後にもう一度焚き火をして締めた。

 

酷い残暑が続いている。まだ夏はやれたよ。

 

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