和泉大宮の匂い / 銀色の地

11日はnanoでライブだった。アフターアワーズ、ULTRA CUB、FATE BOXによるバンドブームツアー。去年始まってからずーっと「いつ呼んでくれます???」と圧をかけながらも心底羨ましくて最高なイベントやな〜と嫉妬し続けてたので出れて良かったそれに尽きる。あまりに楽しみすぎてかつてないレベルの寝坊をかまし俺が決めた集合時間に起床。ひゅメンへ謝罪の連絡をし大慌てで十三へ。ライブの日の段取りは基本的に俺が組んでおり、誰に何があってもリハには間に合うように組み立てている。これに安心しすぎて自分でミスる。これよくありまくる...。龍が聴きたいというのでポルノグラフィティ爆音で、運転席で盛大に水をぶちまけながらもnano着。最近は自分達の出してる音がなぜこうなっているのか/何が足りなくて必要なのかが1発合わせばわかるので一瞬でリハ終了。常々こうありたい。諸々の準備を終えてようやく一息つきに楽屋に行くと主催の彼らがワイワイやっていて「デイビットギルモアが〜」「1番好きなアルバムはラバーソウルやねんな〜」と聴こえてくる内容がもうこの日を表しきっていて首という首を突っ込むのを我慢して、というかなぜか異常に嬉しくて俺はヘラヘラ笑うだけをした。タミハルくんとボブのトークには思わずいっちまったが。その後も絶えず楽屋に現れるのは当たり前だがもうながーい付き合いの人たちしかいなくて不思議だった。

こういう日にトップで出ると、あまりに柔らかく腰の砕けたライブをしてしまいがちな我々だったが流石にキメてやった。セットリストの流れもプレイも完璧だった自負がある。音に関してはもちろんのこと、空気もどうにかできるようになってきたかもしれない。音が跳ね返りまくる広々としたハコが好きなのはもちろんのこと、nanoみたいなスケール感にしかない音の生々しさも最高。気持ちよかった。散々言い続けてるめっちゃ良い新曲を顔見知り達に届けることができたのも良かった。前回の記事で書いた"あの曲にあの頃の空気を引っ張ってくる"も我ながらかなり痺れた。そういえばこうだった!けど今ならこうすればもっと気持ちいいよな?もあったので伸びしろまだまだあるよ。お楽しみに。

Hue'sが終わってもまだ昼下がりって感じだったのでそれも良かったな。凄まじい速度で1日は終わったけれど。blondy陸/大地、FATEカズ/よこせ、グランパなかじに関しては高校の時から一緒に遊んできたのですげー不思議な気持ちだった。翌日たかのりくが「アビーミュージックスタジオで遊んでたアレそのものだった」みたいなツイートしてて腑に落ちたよな。ごく一部の、大阪の端くれ出身の俺たちだけが知っている空気/共通言語ってそれやったかーと。そんな日をつくってくれた3バンドには多大なる尊敬とヤラれたの念を送っておきます。弾き語りのみっちーさんとロケットボーイズは瞬間的疲労により一切見れなかったので次機会あれば是非とも見させていただきます。無念。そこ以外はガッツリとどれも見れたしぶち上がった。特筆すべきはアフターアワーズ。てっぺいくんは会うたび気を遣ってかあちらから色んな話をしてくれて飽きないし気が楽だしで頼り甲斐がある良いにいちゃん。ショーくんは俺よりも実姉が仲良くてそれがなんか面白くてそういう話をよくするし最近上がってたインタビューが読み応えありすぎてその後すぐこれで会えて良かったしタミハルくんはギター弾きのLINEグループで時たま情報交換するしスタジオも一度一緒に入ったしで各々は交流があったもののしっかりとした対バンは3年半?4年ぶりだったと思う。そんな彼らのライブは誰もがやりたくてやれないような、俺の思うまっすぐなロケンローステージで背筋が伸びた。歌の力、ビートの強度、攻めと守りのバランスが完璧すぎるギター。スリーピースの真骨頂の塊で、俺は俺が思っている以上にアフターアワーズのことが好きだった。the seadaysblondyULTRA CUBFATE BOXグランパなかじのことは知りすぎているので、毎度ちゃんと超えてくるから大好きではあるがアフターアワーズは温めに温めた結果のこの日だったので度肝を抜かれた。またすぐにでも、これからはいっぱいやりたいですと流石に伝えさせてもらった。あと書くとすればFATE BOXのステージは泣けちゃったな。お互いに尖り尽くしていた時期から知っているからか、カズのあんなに自由で外に拓いた立ち振る舞いを見てしまったらクるものありましたわ。ずっと内を向いていたわけではないと思うけどな。嬉しかったよ。ULTRA CUBは最後の最後であれをやれるのはできすぎてるよ。カーミくんが仕切りに「いっぱい練習して頑張る。」と言っていたのが妙にしっくりきた。ごくシンプルで当たり前なこと、口にするの大事よな。こーたくんのギターはnanoの壁を反射しまくっててし、あっぱれとしか言いようがない。そんな隅々まで隙のない1日でした。顔合わせはなけりゃ半分くらいは転換リハの日であんなに引き締まりながらも良いテンションを保ち続けれるイベントって中々ないと思う。それだけ主宰3バンドの意志の強さというか音楽を愛する熱意が凄まじいってことでしかないよな。刺激はもちろんのこと少しばかりショックなほどに綺麗だった。

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帝王みたいなこーたくん、おそらく酔ってて珍しく可愛い出口くん、ご満悦なおれ。


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本当に素晴らしかったアフターアワーズ


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ボード近影


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オープン前の愛おしい2人

 

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日付変わって明日はHue's初の石川県 金沢でライブ。mabutaのツアー。mabutaには数えきれないほど助けられてるし連れてってもらってばかりなのでいつになったら全部返せるのか と果てしなくなるばかり。密度や年数が全てではないけれど、mabutaはどうしても特別視してしまう。だからこそ愛おしいし悔しいしやるせない気持ちもこればかりは腐るほど感じてきた。そんな彼らにまた呼んでもらってvanvanV4へ行くよ。舜平曰く日本で1番音が良いとかどうとか。やったことないハコは事前に諸々調べておいて、具合のいいライブ映像が上がってたら参考にもする。その過程でvanvanV4には俺がずっと後を辿ってるバンドの軌跡が残ってることが判明した。知った瞬間少し泣いてしまった。そんな場所にmabutaに連れていってもらうってだけで、まだ行ってないけど十分すぎる価値がすでに生まれてるんでしっかりやりてー限りです。あいつらにも俺らの良い新曲を余すことなく届けたい。会うのはANIMAぶりか。アレって3月?4月?どれだけ長いこと会ってなくても、よく会ってても毎回同じテンションで会える数少ないただの友人。今となれば一見する音楽的共通項は少なくなったように思うけど、こんなにも全てにおいて他人事に思えないバンドは後にも先にもないことでしょう。俺はBGMが聴きたいぜ。

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