音楽の上に立つな

目の前で見てくれているあなた達や1番端っこに腰掛けてiPhoneを触っている方々にまで届くように可能な限り丁寧に、俺たちが出している音がスピーカーから出力されて向こう岸の壁にぶち当たってステージまで返ってくる波をオールで漕ぐようにギターを弾いた。それはそれはもう気持ちのよろしいことで、外に放たれた犬のようになってしまいましたわ。泥くせー生き方してるやついつのまにか居なくなりました?

MCFDNがやってる隣でセッティングするのは非常に贅沢でした。今も夏の間だけやってるというGOを聴けて普通に一ファンとして上がったな。また彼らと四国とかそこじゃなくともどこかへ行きたい。側からみるとリンクする部分が恐らくほとんどないのがまたいいんですわ。それにしても彼らはイケすぎている。愛してる。

前日の練習で龍がおもむろにやり始めた海が待っている。ピアノガールとツーマンをしたときに本気でコピーした記憶を辿って数回合わせてみたら意外とやれたので転換リハでやった。根来真嗣には口頭で伝えただけだがそれとなくやってくれてなんとかなった。ピアノガール、No Funがどれだけ好きか 愛しているか を伝えるのに最良の手段だったと思います。No Funの皆ほぼほぼ最前列で見てくれていておったまげたよ。自分自身やその周りの出来事や人までを全て肯定してくれるような存在って中々無いけど彼らは正にそうで。俺が「マジでライブしたかったんでありがとうございます。」と伝えると「ほんまに思ってる〜!?」とゲラゲラ笑いながら言ってくれたの非常にグッドでしたわ。No Funとはいつか全てを無に帰すようなツーマンをどこかでやりたいな。

ただでさえ忙しないのにコロナ関係で増え続ける注意事項を頭に入れて出演者である我々が一切の不便ないように動き続けてくれていたスタッフの方々には本当に感謝しかないです。みんなNo Fun見たかったやろうに。ああいうイベント、きっと大阪だとできないと思う。京都ならではというか、京都を羨む点の一つでもある。

事あるごとに音楽の上には立てないと思うのですが、ナノボロでのライブを終えてからそのことで頭がいっぱいです。サマソニの騒動とかを踏まえて俺が思ったのはもうそれだけ。音楽の上に立っている人たちは"嫌い"に分類しちゃう。どれだけマナーやモラルがなくとも音楽を立たせている人たちには心惹かれてしまうものがある。ライブを見てしまえばあまりにピュアすぎて見ている自分が炙り出される感覚たまにあるでしょうよ。この辺本当に難しいけどあるがまままでいいよな。龍がいっつも歌ってること。音楽に対しての誠意だけは絶対に忘れてはいけないよ。

隔離明けてから毎日のようにメンバーと会って音を出していた。今日と明日は一旦休養。どんどん鋭くなってきているよ。カイシュウや怖田、No Funの面々、Fireloopの皆にも会った。一気に取り戻したし尋常じゃない速度で物事を動かせている。もう振り解かれることも無いと思う。やっとこれでええわ。

 

f:id:akrmuff:20220824105201j:image

写真 : 瀬藤育

ナノボロのカメラマンが撮ってくれたもの、クイックレポートからお借りしました。モグラさんに許可得たんでオッケーでしょう。

https://borofesta.jp/report/?p=3203